海冬レイジ

幻想譚グリモアリス(5) 天の座に咲け叛逆者

「桃原誓護は非力な人間にすぎないけど、知恵くらいなら、貸してあげられる」 「……何か考えがあるの?」 「アコニット、君―」 誓護はぽんとアコニットの肩を叩き、軽い口調で訊いた。 「侵略する覚悟はある?」 かっけー!七剣花者それぞれと一対一に持って…

幻想譚グリモアリス(4) 罪と祈りとほほえみと

さあ、桃原。回線を告げるゴングは鳴った。 正々堂々、騙し合いといこう。 騙しあいになる。そう考えた時点で負けだったんだろうなあ。計算し尽くされた欺瞞模様にやられた。最後の詰めが甘いのはいつものことだけど、憎しみが本物になってくると……やばいか…

幻想譚グリモアリス(3) 誓えその名が朽ちるまで

「馬鹿げた大風呂敷さ。だが……なぜかな?オレも、オドラさまも、当の姫さんさえ、そのマヌケな大風呂敷にのっかるつもりでいる」 にやり、と凄絶な笑みを刻む。 「あいつには、それができると、ハラの底から信じてんだよ」 ピンチの連続に綱渡り。都合いいと…

幻想譚グリモアリス(2) 千の獣が吼ゆるとも

「ああ、アコニット。私の可愛い貴女。何て素晴らしい夜なのかしら。私は戻ってきたわ。戻ってきたのよ。貴女をこの手で―殺してあげるために」 面白いんだけど……物足りなく感じちゃうのは、誓護が「ただの人」という位置づけじゃなくなっちゃったからかしら…

幻想譚グリモアリス 1 されど魔刃の名のままに

「菓子が欲しいとダダこねて、オレを人界へ密航させたり。面白い芸をやれとか、説教を変わりに聞いてこいとか、無茶を言って困らせてくれたり。わがままで、高慢ちきで、手のかかるお子様だ。それでも―」 軋軋はにやっと自嘲ぎみに笑った。 「アンタが、オレ…

魔女よ蜜なき天火に眠れ 夜想譚グリモアリス 3

「何なんだ、お前らは!何だってんだ畜生!畜生!畜生!この化け物めっ!」 「それは違いますよ」 誓護はある種の絶望をこめて、ささやくように言った。 「化け物は、貴方の方です」 とにかくアコニットが可愛かった。でも、いのりの出番が少ないことに泣き…

堕天使の旋律は飽くなき 夜想譚グリモアリス 2

どこにいるの、誓護。おばか下僕。貴方は― 無事でいるの? アコニットは口をゆがめ、宙をにらみつけた。 「間が悪いのよ、ばか誓護……」 今回は逃走劇でした。まだまだ奥が深そうですね。 → 感想

かくてアダムの死を禁ず 夜想譚グリモアリス 1

「あのさ、僕らはお互いに弱みを握り合ったんだ。それは信頼と同じことだろ?」 「!」 「君がそんなに隠したい秘密なら、僕にとっては最高の、そして最後の切り札だ。だから」 にこっと笑いかける。 「君が僕を裏切らない限り、僕は君を裏切らないよ」 これ…

バクト!Ⅶ The Gambler

シリーズ最終巻 → 感想

バクト!Ⅵ The Hustler

自分の気持ちに気づいたか? 感想: http://www.booklines.net/archives/482916333X.php

バクト! Ⅴ The Ghost

「国定ヒロトが障害事件を起こしたぞ」 そんな校長の言葉に驚き、慌ててヒロトのマンションへ駆けつけると、紗都里がいた。 どうやら完全に被害者であり、手は出さなかったらしい。 ほっとしたのもつかの間、今度はヒロトが拉致された。 普段ならともかく、…

バクト! Ⅳ The Revolver

初代バクトが生涯見破れなかった十種のイカサマ。 そのうちのひとりの居場所がわかった。 今でもそのイカサマが使われているのか、自分にも見破れないのか。 そのディーラを追いかけて賭博船に乗る沙都里とヒロト。 一方生徒全員の卒業旅行に行くはずが、な…

バクト!Ⅲ The Fortuna

ヒロトの部屋に入るサトリ。 一人暮らしの男性の部屋に入るということは・・・。 そんな現場を見てしまった音無。 さらに追い討ちをかけるようにヒロトの放校問題。 話し合おうと、彼がいる場所を訪れる。 そこで起きた冷たい仕打ち。 そんな彼らを見ていた…

バクト!Ⅱ The Spoiler

ささいな仲違いで妹のありすが出て行った。いつものことと放置して いたが、行方が分からなくなる。 ありすを探す国定と音無。やがてありすの居場所のヒントを教える という少女が現れる。 「わたしがバクトよ」 バクトである国定を前にして言い放つ言葉。間…

バクト!

教え子の両親が博打にはまり、助けようとして自分も借金にまみれた教師。 途方にくれていたとき、自分の教え子が伝説の賭博師が残したとされる本 「ダランベールの黙示録」を持っていることを知り助けを求める。 「本などない」といいつつ、手助けをする生徒…