鎌池和馬
「そいつらって……」 「そう、『ヤツら』さ」 バードウェイはそう呟く。 「ようやく本題に入ることができた訳だ。あの第三次世界大戦を経て、『ヤツら』は生まれた。世界の暗い所で、多くの者にとっては、その法則も分からない力を振るってな」 これまでのお…
「自覚しろ。その上で楽しもうか。……『人間を超える』というのがどれほどおそましいのかを見せてやる」 退屈と思ったのも束の間。「新入生」が関わってからは、怒濤の展開に息をつく間もない。一方通行さんが格好いいのは当然としても、浜面もすごかった。ど…
「お前、『世界中』なんていうものを、本当にくまなく見て回った事なんてあるのか?そこでどれだけの人が笑っているのか、見たことはあるのか?」 「なるほど、興味深い意見だ」 ニヤリ、とフィアンマは笑う。 「だが、そいつは世界を救ってから考えることに…
「……立てよ、ヒーロー」 一ページ目から一気に引き込まれた。それぞれ守る者のために戦う姿が格好いい。成長みえる一方通行や、まさかの第二王女にアックアさんと、読んでるだけでテンションあがりますが、一番すごかったのは、浜面さんです。ええ、さん付け…
「それでもさ」 上条は、ポツリと呟いた。自らの胸に、突き刺すように。 「それでも、今まで俺が取ってきた行動が、インデックスのためになっていたかどうかは、俺には決められないんじゃないか」 何この盛り上がり。そこいら中にドラマがあって、とんでもな…
「良いか。目の前で誰かが苦しめられていたとしても、そこで迷わず武器を握って凶漢をブチ殺すようなヤツは、似たような悪党だ。人の気持ちも考えず、更正の機会も与えず、理に適ってるってだけで人を殺せるヤツは善人なンかじゃねェ。オマエはそォいう野郎…
「何故、ですか……?」 「理屈などありません」 若い女の使用人は、おとんど苦笑いのような表情で答えた。 「人が立ち上がるのに必要な理由は、それほど特別なものでもありません。あなたのために戦いたいから集っている。理由なんてそんなものですよ、ヴィリ…
「私たちが輸送していたのは……」 にっこりと、血まみれの顔に笑みを浮かべながら。 「……かつて歴史の中で戴冠用儀礼剣にして、王家の者しか扱えない慈悲の剣。英国最大の霊装……。正真正銘、イギリスを変えるに相応しい剣です」 序盤がちょっとアレでしたけど…
「ただな、あいつはこう言うんだよ」 「何を?」 「今でもずっと後悔しているし、同じ場面に遭遇したら、次も同じ事ができるなんて保証はない。だけど、あの時は、本当にこれが一番正しい事だと思ってたんだ、って」 「……」 「まぁ、そういう事だ。基本的に…
「あんな風にしちまった『守るべき者』を、もう一度陽だまりの中に帰したいか?」 五和は咳き込むことも忘れて、小さく頷いた。 「……だったら戦え。お前さんが最高に良い女である事を証明して、こんなヤツのために命を張って良かったって思わせてやれ。謝る…
「三下だな。美学が足りねェからそンな台詞しか出てこねェンだよ、オマエは」 「あ?」 「そもそも、何で俺とオマエが第一位と第二位に分けられてるか知ってるか」 一方通行は笑いながら、緩やかに両手を広げて言った。 「その間に、絶対的な壁があるからだ…
「今すぐうごけるか、カミやん」 「分かってるよ」 歯を食いしばり、地面に倒れている馬鹿な女を睨みながら、 「……俺を動かすために、それだけのために、わざわざこんな大それたお膳立てをしたんだろ。ふざけやがって。回りくどいにもほどがあるだろ、こんな…
「私達は、小さな力の意味を理解しているのでございます」 だからこそ、彼女の言葉には力が宿っていたのだろう。 「絶対に不可避と思われた諍いを、奪われることが当然だという命を、決して折れずに前へ進むだけで解決してきた、小さな力を。味方の未来を救…
「待ってろよ、風斬」 今度こそ、届いているという確信を得て、上条当麻は話しかける。 「今、インデックスがお前を助けるために、動いてくれてる。この手の厄介ごとは、あいつに任せておけば問題ねえよ。なんて言っても、お前の友達だからな。期待に応えて…
絶対に実現のしない机上の空論だ。 できる訳がない。分かっている。 いちいち誰に言われるまでも無く、その力を行使し続けた彼自身が何者よりも。 それでも。 「くっだらねェ」 「そのくだらないものの積み重ねが、負債を返済していくじゃんよ」 絶対次の巻…
ですが、と彼女は続ける。 「少なくとも、ルチアさんとアンジェレネさんはあなたを助けたいと断言しました」 「……」 「ルチアさんは一度安全な場所まで避難しても、それでもあなたを助けるためにまた戻ると言いました。アンジェレネさんは同じ仲間を傷つける…
だけど、彼女は救急車を呼んで、できる限りの応急処置を施して、 考えられる全ての方法を講じて、それでも全く効果が出なくて。最後の最後で、理論も法則も理解できていない『魔術』にすがってしまったのだろう。 自分がどれだけ見当外れな事をしているかも…
「……私は……助かる、の……?」 本当に声が出ているのか、唇が動いているかどうかも自信のない声。 彼はただ一言、担架に乗せられた少女にこう告げた。 絶対の信頼を与える、完璧なる笑みと共に。 「― 僕を誰だと思っている?」 運動会に紛れ込んだ不審な者たち…
御坂と後輩の黒子の素敵な関係 → 感想
新学期。当麻のクラスに転入生がきた。 以前の出来事で知り合った彼女が言う。 「転入生は私ひとりのはずだが」 では、今、インデックスと一緒にいる自称転入生は誰なのか。 初めてできた友達を喜ぶインデックス。正体不明の転入生。 三人で出かけた地下街で…
レベルアップを図る実験に失敗したアクセレータ。 学園の後ろ盾がなくなり、目的も無くなったことで無気力な生活を 送る日々。 そんな中、かつてアクセレータのレベルアップのために作られた クローンが現れる。途中で終わった実験とはいえ、自分の分身とも …