2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

女神の娘の恋歌 光の乙女、闇の聖女

それでも、彼らのやり取りはミーナの心に刺のように刺さった。 妖魔と、女神に仕えるパラデール教団。 どちらもがそれぞれ訊いた。 ミーナをどう思っているか。と。 先輩に嫉妬する兄弟にニヤニヤしましたが、母についての話が明かされてからの展開は、複雑…

Story Seller(3)

「土江田さんこそ、事件に巻き込まれていないでしょうね」 すばやい返答に対するせめてもの礼儀として、オレは血のついた指を見せた。 「解りました」小さくうなずいた。 「土江田さん、月並みな台詞ですが、犯人はあなたです」 「そういうストーリーになり…

2010年4月20日の日記

本屋大賞が決定したそうです。 今回は1157人もの書店員がエントリーし、一次投票には全国323書店より385人、二次投票には304書店より 350人もの投票がありました。二次投票ではノミネート作品をすべて読んだ上でベスト3を推薦理由とともに投票しました。 そ…

あやかしがたり(3)

「いい気分だ、ぞくぞくしやがる。天下の命運を賭けた一戦にゃふさわしい」 「天下?そんなものは知らねえな。ここにいるのは俺とお前だ。世界なんかを言い訳にすんなよ。らしくねぇぜ。もっと単純に行こうぜ」 ふくろうを追うために堕ちていく。その姿は、…

ミストスピリット 霧のうつし身(1) 遺されし力

「なら、なんだ?何が人をよい王に変えるとあなたは思うんだね、テリス族のティンドウィル?」 「信頼」とティンドウィルは彼の目を見ながらいった。 「よい王というのは臣民に信頼されている者のこと、そしてその信頼にふさわしい者のこと」 面白かったー。…

2010年4月19日の日記

持っていこうと思っていた本が、朝になって見あたらないのはよくあることです。オー!ファーザー……。 よくあるといえば、ポチッとしたつもりが買い物かご止まりというのもよくあることですが、富士見ファンタジア文庫の新刊がそれに当たりまして、どおりで昨…

ある秋の卒業式と、あるいは空を見上げるアネモイと。

「どうするつもりだ?」 俺のその様子に陛下が尋ねた。 「あいつさ、俺の妹を泣かしたんだよ」 だから。 「ぶん殴ってくる」 七年ぶりに再会した義理の姉妹話と玖海神社を救うお話。別れたつもりのアネモイとの再会が嬉しくもあり切なくもあり。少しずつ見え…

きみが見つける物語 休日編

「それで、どうしてこんなこと考えたの?」 「え……。だから、シャルロットがおいしかったから」 「うん。それは聞いた。それで、どうしてこんなこと考えたの?」 ぼくは軽く天を仰ぎ、俯いて溜息をついた。 「小佐内さんと二人きりだったから」 「ローマ風の…

今週の購入予定本

富士見ファンタジアとガガガと一迅社、アイリスは既に買っちゃったので、それ以外で。 04/23 MF文庫J ごくペン!3 三原みつき [A][B] スーパーダッシュ文庫 ベン・トー5.5 箸休め 〜燃えよ狼〜 アサウラ [A][B] 王ディション! 候補者は専門的なトレーニン…

2010年4月18日の日記

微妙に肌寒いような、日の下では温かいような、そんな気候の中、髪を切りに言ってきたらmykaze@deltazulu でかけてたの?珍しい!珍しいとか言うなーーーーー! いや、そりゃ確かに、週末外へ出たのはボドゲ以来……少なくとも今月に入ってからは初めてだった…

カラクリ荘の異人たち(4) 〜春来るあやかし〜

「妖怪は、人間が怖くはないんですか?」 「そうだね。怖くないと言ったら嘘になる。でもアタシらは、人間とはずっとこういう関係でやってきたんだ。たしかに、人間とつきあうには覚悟がいる。でも、いったんこうと覚悟を決めちまえば、たいしたことじゃない…

銀砂糖師と黒の妖精 シュガーアップル・フェアリーテイル

「ねぇ、シャル。提案なんだけど」 アンは少し頭を起こした。 「昼間も言ったけど、わたしたち、友達になってみない?」 「馬鹿か」 母のような銀砂糖師を目指す少女アンと彼女の護衛をする口の悪い妖精シャルの物語。面白かった。明るくとも心の内には孤独…

2010年4月17日の日記

りゅーかが大変なことになってますね。毎日がざまぁオフか……。 そんな中、僕はぬくぬくと週末を過ごす。雪が積もってるとか有り得ない情報が舞い込んでるので、窓も開けずにひたすら布団で一日を過ごしておりました。物語と惰眠を貪る至福の時。 その惰眠中…

夜の虹

わたし……もしかして信じると言ってほしかったのかしら……? 19世紀のロシアが舞台。死者の亡くなる直前の行動が見える少女オリガが、少年の失踪事件を追うお話。解決するまでの話はとても素敵で、オリガの魅力たっぷりだった。その後に、政治や思想が絡む話へ…

笑わない科学者と時詠みの魔法使い

「後悔しない人生はありません」 耕介の顔に初めて表情のようなものが見えた気がした。 「なにか行動をしても、なにもしなくても後悔はします。だからやったことを悩んでいないで今いいと思うことをしたらいい。君は自分を善い方向にするために行動した……で…

2010年4月17日の日記

りゅーかざまぁwwwオフに行ってきた。 いやまさか、飛行機飛ばないまま二日目を過ごすとは思わなかったけど、そんなりゅーかがオフするといったら、行ってあげなきゃならんでしょう! ってことで、職場の飲み会が合ったにもかかわらず、お偉いさんのお話を聞…

胡蝶の失くし物 僕僕先生

「では、一つ気休めを言ってあげよう」 僕僕はにやりと笑った。 「どれだけ無理なことに見えようと、そちらに向かって歩き出した時点で、それはもう不可能ではない。どれほど小さくとも目的へ到達するという可能性が生まれるんだ。ただしその代償は途方もな…

おと×まほ(10)

エフェクトは短い言葉で問いかけた。 「良いのか?」 それにグレイスは、何かを確信した声で「はい」と答え、 「今の私は、無敵ですの」 何ですかこの熱い思いと激しい戦いは!バレンタインのドタバタ劇から始まり、かなたんを思うふたりの少女のドギマギっ…

2010年4月15日の日記

iPadの発売が一ヶ月延期になり、気分がどんよりしてましたが、そんな心の曇りを吹き飛ばしてくれたのは、我らがりゅーかでした。 昼休みに、お昼食べつつTLみるかとiPhoneを取り出したら、こんなPOSTが飛び込んでくるんですもん。okiyama【速報】イギリス空…

マルタ・サギーは探偵ですか?(7) マイラブ

ああ、なんて楽しいんだろう。 ずっとこうしていられればいいのに。 私がマリアンナでも、バーチでもどちらでもいい、こうしていることだけが重要だ。 マルタ・サギーが笑っている。 楽しそうに。 幸せだ。 オスタスのためにと、必死に動くマルタがすてきだ…

精恋三国志(1)

見たことのない霊獣。 聞いたことのない神聖なる宝具。 それから……思わず言葉を失ってしまうほど美しい少女。 まるで御伽噺の中にでも紛れ込んだみたいだな、と趙雲は自分のおかれた状況を楽しむように口元を綻ばせた。 こうして若者と少女の奇妙な二人旅が…

2010年4月14日の日記

気づいてない人がいるみたいだけど「平和さん」ってラ管連が作り上げたキャラクタですよ(昨日の結論)しっかし眠い。たしかに若干睡眠時間は短いんだけど、それ以上に眠さを感じるのは……疲れてるのかな。平日の夜に出かけるなんて滅多にないもんなあ。しか…

マルタ・サギーは探偵ですか?(6) オスタスの守護者

「……か、隠しとおせるさ。今までだって上手くやって……」 「無理です。マリアンナ様は、心を許したものに、隠し事はできません。唯一の選択は、ドクトル・バーチをやめることです。けれど、そうしてまであの小僧と残りの一生をともにしたいですか?目的を捨て…

バッカーノ!1710 Crack Flag

「君は、モニカを助けると嬉しいかい?」 「当たり前だ」 「モニカとまた会えたら、笑うかい?」 「人生最高の笑顔をみせてやる」 エルマーはその答えに満足したようで、ケラケラと笑いながら口を開く。 「最初から、それだけ言えばいいんだよ。俺が協力する…

2010年4月13日の日記

焼肉ってきた。 もともとは、海外に留学するよ15日出発とかいい出したりゅーかに、おいおい急じゃないかよ、せめてご飯ぐらい食べようよと声をかけただけなんですが、俺も俺もと声が上がり、気づけば10人も集まるんだから、みんなノリがいいな。 主賓の希望…

マルタ・サギーは探偵ですか?(5) 探偵の堕天

「だから鷺井くん。言葉としてはあんまり陳腐で、俺だって今だってこの言葉の意味が全部わかってるわけじゃないんだけど」 森川がまっすぐ自分を見ている。 「今を大事に生きなさい」 あれから七年。いまだオスタスを忘れられない丸太の思いに遣りきれなくな…

輪環の魔導師(7) 疾風の革命

「もう気づいているみたいだね、セロ。最近、無理に明るく振る舞っているように見えるよ。できれば隠しておくつもりだったけど、セロ自身が気づいているなら、そろそろ話した方がいいかな」 ラストに向けての盛り上がりがたまらない!まさか魔族がこんな形で…

2010年4月12日の日記

とても寒い一日。いや、朝はそれほどでもなくて、ダウンジャケット着ていったのは失敗だったかなと思ったけど、帰る頃には雨が降ってるわ息が白くなるほど寒くなってるわで、正解だった。勝ち組と呼んでくれ。ところで、arika_aoi@deltazulu そうだ、でるた…

マルタ・サギーは探偵ですか?(4) 恋の季節

「もし、お嬢様が窮地に追い込まれて、そして誰かに助けを求めようとしたときに、心に浮かぶ人が、いたら、その人をどんな手を使っても捉えて、放さないようになさいまし」 言われてもマリアンナはよくわからない。 「……それはどういう相手なんだ?」 アンは…

とらドラ・スピンオフ(3)! 俺の弁当を見てくれ

「りゅ、う、じ」 「……な、なに……?」 「……ただ呼んだだけ。顔、見せてくれないんだもん」 変な短編ばかりだったけれど、「にせトラ」の大河に萌えて、「ラーメン食いたい透明人間」の青春物語にやられました。→ 感想